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解体補助金を受けたい。受給可能な3種類の補助金と条件について解説!

 

「誰も住まない家屋を解体したいけど、費用が捻出できない」

「解体するだけなのに、数十万円の出費は痛手・・」

 

古い家屋は解体をした方が良いというのはわかっていても、解体に数十万円の費用がかかるとなると、支払いが難しいという方もいるのではないでしょうか。

 

本記事では、解体補助金の種類や補助金を受給するための条件や注意点について解説します。

ぜひ最後までお読みください。

 

解体補助金について

解体補助金とは、使われなくなった家屋などの解体費用を補助してくれる国の助成金制度です。国土交通省による「空き家再生等推進事業」の一環として開始されたもので、古くなった建物や空き家を減らす目的で設立されました。空き家は街の景観を損ねたり、犯罪や放火に使用されたりするため、空き家を放置しない対策が必要とされています。

 

現在の解体補助金制度は、地方自治体が国土交通省から補助を受ける形で運営しています。

そのため、実質的な運営や解体補助金の申請、審査についても自治体が行なっている状況です。

 

解体補助金の種類について

解体補助金には主に3種類あり、以下の通りです。

 

  • 老朽危険家屋解体撤去補助金
  • 危険廃屋解体撤去補助金
  • 木造住宅解体工事費補助事業

 

これらの解体補助金の支給を受けられれば、使われなくなった家屋の解体費用が賄え、周囲の景観を損ねることもないため、ぜひ利用をおすすめします。

 

1つずつ解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

 

老朽危険家屋解体撤去補助金

解体の補助金1つ目は、老朽危険家屋解体撤去補助金です。

 

老朽危険家屋解体撤去補助金は、老朽化によって倒壊の危険性が高い家屋の撤去や解体に充てられる補助金で、自主的な解体を促進するための補助金です。

家屋を解体する際の費用を一部補助してくれますが、補助金の受給には自治体の認定や耐震診断を受ける必要があります。

具体的な支給額は自治体により異なるため、明確な金額はお伝えできませんが、目安として解体費用の2~5割程度が一般的です。

 

危険廃屋解体撤去補助金

解体の補助金2つ目は、危険廃屋解体撤去補助金です。

危険廃屋解体撤去補助金は、老朽化以外の理由で危険と判定された家屋に補助金が支給されます。

 

家屋の周辺住民の安全性を第一に考えて設立された補助金で、住みやすい環境を整える目的となっており、家屋や廃墟などの人の出入りの無い家屋に適用されます。

受給のためには、自治体による廃屋判定を受ける必要があり、補助の金額は解体費用の30%程度であることが多い状況です。

 

木造住宅解体工事費補助事業

解体の補助金3つ目は、木造住宅解体工事費補助事業に対する補助金です。

自治体による耐震診断を行なった上で、倒壊の恐れが危惧される木造住宅の解体費用の一部を負担してくれる制度です。解体だけでなく木造住宅の耐震補強工事にも補助金が適用されることがあるため、どのような条件か事前に内容を確認しておくと良いでしょう。

 

自治体によっては解体する前年度までに耐震診断を受けることで、補助金の検討をしている場合もあるため、早めに診断を受けることをおすすめします。

 

解体補助金を受けるための条件とは?

解体補助金を受けるためには、どのような条件があるのでしょうか。残念ながら、全ての解体作業に補助金が適用される訳ではありません。

 

どのような条件で支給されるか、事前に確認しておきましょう。

 

物件の条件について

補助金が適用される物件の条件は、以下の通りです。

 

  • 一定期間(1年以上)使用されていない空き家であること
  • 対象物件が自治体の市町村内にあること
  • 倒壊などの悪影響を及ぼす危険性があること

 

前提として、空き家を対象とした補助金制度であるため、人が住んでいない空き家である証明が必要です。

解体補助金の支給は各自治体が運営しているため、支給元の自治体に物件が所在しているのも必須の条件です。

 

また、物件が所在する自治体において「倒壊の危険性、またはそれに準ずる危険性があること」の判定が必要になります。所有者が「家屋に倒壊などの危険性がある」と単に自己判断するだけでは補助金の支給対象とはなりません。

必ず、自治体の判定があってこそ、申請が通過するのをおさえておきましょう。

 

 

申請者の条件について

補助金が適用される申請者の条件については、以下の通りです。

 

  • 空き家の所有者であること
  • 税金の滞納がないこと
  • 過去に同じ補助金を受け取っていないこと               
  • 反社勢力との繋がりが無いこと

 

原則として、家屋の解体は空き家の所有者によるものであるため、空き家の所有者と解体補助金の申請者が同一でなくてはいけません。

もし、所有者が故人の場合には、土地や家屋の相続人に名義を変更してから申請する必要があります。

 

他にも、税金の滞納がないことや過去に同じ補助金を受け取っていないことなども条件とされています。条件に問題がないか事前に確認しておきましょう。

 

工事条件について

補助金が適用される工事の条件については、以下の通りです。

  • 対象の市区町村内の業者に工事を発注すること
  • 工事着手前に申請していること
  • 空き家の全部を解体すること

 

解体補助金を受給するためには、物件がある自治体の業者に発注する必要があります。

また、解体補助金は解体後の申請は受付不可のため、必ず工事前の申請が必要です。解体補助金を受給するための条件として「老朽化以外の理由で危険と判定された家屋」という条件からも、解体前の申請や通過が必要なこともわかります。

 

必ず解体工事前に申請を行うようにしましょう。

 

解体補助金申請時の注意点

解体補助金を申請する際の注意点として、主に以下の2つがあげられます。

 

  • 補助金は自治体によって制度が異なる
  • 補助金は工事が終わった後に支払われる
  • 審査には最長1ヶ月程度かかる場合がある

 

1つずつ解説します。

補助金は自治体によって制度が異なる

解体の補助金は自治体によって異なります。また、補助金の支給をしていない自治体もありますので、解体を希望する物件がある自治体では支給をしているか、事前に確認しましょう。

補助金は工事が終わった後に支払われる

解体工事補助金は、事前に支給される訳ではなく、工事終了後に領収書などを提出してから支給される金額がわかります。

そのため、工事にかかる費用は、一度自分で立て替える必要があります。

審査には最長1ヶ月程度かかる場合がある

審査の結果が判明するまでは通常数週間といわれていますが、状況によっては1ヶ月以上かかる場合もあります。

解体工事に関する補助金は審査がある場合が多いため、申請してから承認されるまで時間がかかります。

そのため、早めに解体したい場合には、ゆとりを持って申請すると良いでしょう。

 

まとめ

解体補助金制度は、解体費用の負担に悩む所有者にとっては、ぜひ活用したい制度といえます。

活用したい制度ですが、補助金の支給を行なっていない自治体やいくつかの条件や注意点があるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

物件がある自治体の公式サイトを確認し、申請条件や注意点を必ず確認しておきましょう。